為替用語

ロールオーバー(rollover)

ロールオーバーとは、先物取引等においては建玉を継続して保有するために、満期が来る既存の建玉を反対売買するのと同時に、満期が先の限月のものを同数量、新規に建てる取引のこと。
FX(外国為替保証金取引)においては、建玉の受渡日を1日繰り延べる処理方法のことを指す。
FXでは、特に決められた決済期限はない。ロールオーバー方式により、決済日が1日ずつ自動的に繰り延べられ、好きなときに決済できるようになっている。

矢口新の相場力アップドリル 為替編

矢口新の相場力アップドリル 為替編

ISM指数 【Institution of Supply Management Index】

全米供給管理協会(ISM:Institution of Supply Management)が発表する指数。製造業景気指数と非製造業景気指数がある。企業の購買部に対して受注残や生産状況、在庫などについての状況が、前月と比較してどう変化したかをアンケートし、結果を指数化したもの。50%を生産活動の拡大・縮小の分岐点とし、50%を上回れば拡大していると判断する。製造業指数は翌月第1営業日に発表され、米国の景気先行指標として注目される。

T-BOND 【Treasury Bond】

米国長期国債(通常は30年債)。

相対(あいたい)取引 【Negotiated Transaction】

取引所を通さない売り手と買い手の取引。外国為替証拠金取引相対取引が一般的。相対とは対面しているという意味で、誰と誰が取引しているか見える取引。店頭取引。

アービトラージ 【Arbitrage】

裁定取引のことで、異なる市場間における金利差・価格差・直先差等を利用しサヤ取りをする取引。

アウト・オブ・ザ・マネー 【OTM:Out of the money】

オプションを行使したときに損失となる状態。コールオプションでは行使価格より市場価格のほうが安く、プットオプションでは行使価格より市場価格のほうが高い状態。利益ゼロの状態はアット・ザ・マネー、利益となる状態はイン・ザ・マネー。

アウトライト 【Out right】

「売り」、または「買い」といった片側だけの取引。

アゲインスト 【Against】

投資したポジションが、相場の動きにより不利な状況にあること。

アスク 【Ask】(=オファー)(⇔ビット)

買う時のレート提示。

アセット・アプローチ 【Asset Approach】

為替相場決定理論の1つで、ある地点における資産ストック量の需給関係によって相場が決まるという説。金利差に注目するもの。

アナウンスメント効果 【Announcement Effect】

政策当局側の意図を周知させることにより、経済主体の行動に影響を与えること。 公定歩合の変更を宣言することによる効果。

アマウント 【Amount】

取引量。通常1ロット(1口)あたりの取引単位は10万通貨単位。

米連邦準備理事会 【FRB:Federal Reserve Board】

連邦準備銀行FRB(Federal Reserve Bank)だが、連邦準備制度理事会では、公定歩合・支払準備率・公開市場操作などの金融政策を行う。FRBは日本の日本銀行と同様、アメリカの中央銀行に相当する機関で、2006年現在の議長はバーナンキ氏。

イールド・カーブ 【Yield Curve】

債券などの利回りと償還期間の相関図における曲線のこと。縦軸(Y)に利回り(金利)の目盛りをとり、横軸(X)に債券の償還までの残存期間をとって、グラフ曲線で表したもの。利回り曲線。

一目均衡表 【Ichimoku Kinko Hyo】

一目山人(故細川悟一氏)が考案した、時間を主体に、価格を二次的なものとして捉えたテクニカル手法。基本数値、対数数値、転換線、基準線、先行スパン、遅行スパンなどからなる。

移動平均線 【Moving Average】

特定の日数間の価格の平均値。3日間移動平均であれば、最初の3日間が平均され(1_2_3)、次の3日間の平均(2_3_4)が続くことになる。移動平均はトレンドを把握する為に使われる。一般的に日足レベルでは短期は5や14日、中期は22や25日、長期は52や75日、超長期になると100日や 200日と、多くの組み合わせがある。

イフ・ダン 【If Done】

順位のある2つのオーダーを同時に出す指値注文で、一次のオーダーが成立した後、 自動的に二次のオーダーを有効にする注文。

陰線 【Shade Line】(⇔陽線)

ローソク足において、始値よりも終値の方が安い線は陰線。白黒のチャートでは黒塗りの線。カラーのチャートでは青色のことが多い。

インターバンク・レート 【Interbank Rate】

銀行間で形成される為替レート。世界中の銀行が世界中の銀行を相手に、24時間、電話やインターネットなどを通じてやり取りしている為替レート。同時刻におけるインターバンク・レートは一つではなく多数存在し、すべて1対1の相対で取引される。

インターバンク市場 【Interbank Markets】

銀行などの金融機関が外国為替取引によって相互の資金の運用と調達を行う取引の場のことで、取引参加者は金融機関に限定されている。最低取引額が100万ドル単位で、場合によっては数億ドルの取引が一度に行われる。特定の場所があるわけではなく、ロイター通信端末、EBS(外国為替の電子取引システム)、外為ブローカーなどを通して取引されている。対顧客市場が小売市場と言われるのに対し、インターバンク市場は卸売市場と言われている。

インフレーション(インフレ) 【Inflation】

消費者物価、卸売価格などが継続的に上昇すること。あるいは、通貨の価値が継続的に下がること。

FF金利 【Federal Fund Rate】

米国の銀行間市場金利。日本でいうコールレート

英国中央銀行BOE:Bank of England】

1695年に創立された英国の中央銀行

エリオット波動理論 【Elliot Waves Theory】

米のラルフ・ネルソン・エリオットが考案。フィナボッチ級数を基に相場のサイクルや目標値を予測。大局的な相場は上昇相場なら上昇波動3つと修正波動2つの5波で成り立つという理論。

円高 【Strong yen (Appreciation of the yen)】(⇔円安)

円貨の対外価値が高まること。相対的に外国通貨安を意味する。

円安 【Weak yen (Depreciation of the yen)】(⇔円高

円貨の対外価値が下落すること。相対的に外国通貨高を意味する。

オイルショック 【Oil Shock】

石油危機。第1次石油危機は1973年、第4次中東戦争を機に石油輸出国機構OPEC)が生産量を減らし、石油の値段を4倍に引き上げた為に石油価格が高騰、それに伴って世界各国の経済は混乱し、物価が上昇した。第2次石油危機は1979年、イラン革命を契機とした原油の高騰。

欧州中央銀行 【ECB:European Central Bank】

ユーロ圏内の中央銀行。1999年のEUR発足に伴い、1998年新たにユーロ圏の中央銀行として設立。 ECBの管理下にある各国の中央銀行アイルランド中央銀行、イタリア中央銀行オーストリア国立銀行、オランダ銀行、ギリシャ銀行、スペイン銀行、ドイツ連邦銀行フィンランド銀行、フランス銀行、ベルギー国立銀行ポルトガル銀行、ルクセンブルク中央銀行

欧州通貨制度 【EMS:European Monetary System】

1979年3月13日の欧州理事会(首脳会議)において、通貨協力を強化して欧州に通貨安定地帯を構築することを目指すため承認された通貨制度。 欧州通貨制度は単なる通貨協力ではなく、長期的な安定成長、完全雇用の段階的回復、生活水準の調和化、共同体内での地域的格差の縮小、などを目指す総合的な政治経済戦略。これは80年代の後半に、市場統合の実現とマーストリヒト条約の締結につながる。

欧州通貨同盟 【EMU:Economic Monetary Union】

欧州通貨制度(EMS)を基礎にして、金融面の統合を目指したもの。

欧州連合EU:European Union】

1958年にフランス・ルクセンブルク・イタリア・オランダ・ベルギー・ドイツの6カ国でスタートしたECSC(ヨーロッパ石炭鉄鋼共同体)を母体とする。2004年5月から25カ国で構成される。

OCO 【One side done then Cancel the Other order】

損失限定と利益確定のオーダーを同時に出し、どちらかが成立したら、その時点でもう一方の注文が自動取消される指値注文。

オージー・ドル(オージー) 【Australian dollar (AUD) 】

「豪ドル」、「豪州ドル」、「オーストラリア・ドル」 のこと。「オージー」、「オージー・ダラー」。「オージー・ドル」 などと表現する。

オーストラリア準備銀行 【RBA:Reserve Bank of Australia】

オーストラリアの中央銀行

オーダー 【Order】

いわゆる指値注文のことです。リーブオーダーには、以下のような種類があります ・正指値注文 ・ストップ注文(逆指値) ・デイ(DAY) ・ジーティー・シー(GTC) ・オー・シー・オー(OCO) ・イフ・ダン(If Done)

オーバー・ザ・カウンター 【OTC:Over The Counter】

取引所にお客様の注文を取次がず、取引業者自らが取引の相手方となり注文を成立させる取引。店頭取引ともいう。外国為替証拠金取引は通常OTC取引で行われる。

オーバーシュート 【Overshoot】

相場がチャートポイントを飛び越えるような形で、急激に行き過ぎた動きをすること。 相場が予想外に

オーバーナイト・ポジション 【Overnight Positions】

ポジションを翌日まで持ち越すこと。当日のうちに決済することは日計り(デイ・トレード)。

押し目(ディップ) 【Dip】(⇔戻り)

相場が上昇トレンドにある時に、価格が一時的、調整的に下がる局面。但し、「押し目」も「戻り」も結果論的に検証されるだけであり、相場のトレンドが完全に転換することもある。

オシレーター 【Oscillator】

オシレーター系分析、相場の強弱を表す。つまりチャート上のジグザグの動きを分析するための手法。代表例としては、ストキャスティクス相対力指数(RSI)、ウィリアム%Rなどがある。

オフショア市場 【Offshore Market】

国内の金融ルールの制約や税制上の制約をほとんど受けない規制、管理のない自由な国際金融取引ができる金融市場。

オフショア取引 【Offshore Dealings】

非居住者との間で資金調達・運用をする取引。

オプション 【Option】

一定期間中に、株・債権・為替・商品などを一定の価格で売買する権利。買う権利を「コールオプション【Call Option】」、売る権利を「プットオプション【Put Option】」という。

オプション・トリガー 【Option trigger】

ある値に達するとオプションの実行、又は消滅がおこり、価格が大幅に変動する。変動を狙うマーケット参加者と、それを食い止めたい参加者の思惑が激しく交差するポイント。

卸売物価指数 【Wholesale Price Index】

卸売り業者の販売価格の値動きを示した指数。

外貨準備高 【Foreign Currency Reserves】

政府と日銀が保有している外貨の手持ち額で輸入代金や借入金返済などの対外支払い能力を示す。主として日銀の為替介入によって変動する。円売/ドル買は、その分だけ外貨準備高が増加し、その逆は減少する。

外貨預金 【Foreign Currency Deposit】

円をドルやユーロなどの外貨に交換して預ける外貨建て預金のこと。一般に日本より金利が高い。

外国為替 【Foreign Exchange】

ある通貨を買うために別の通貨を同時に売ること。常に2通貨でのペアでの取引。

外国為替公認銀行(為銀) 【Authorized Foreign Exchange Bank】

外国為替及び外国為替貿易管理法」下において、外国為替業務、両替業務を行うために、大蔵大臣の認可(法10条1項、14条)を受けた銀行。

外国為替市場 【Foreign Exchange Market】

外国為替の売買が行われる場。インターバンク市場と対顧客市場があるが、通常インターバンク市場を指す。物理的な取引所はなく、通信回線によって世界各国の銀行間で24時間取引が行われている。

外国為替平衡操作(⇒為替介入) 【Foreign Exchange Intervention】

外国為替市場で外貨需給にアンバランスが生じたとき、中央銀行財務省等の通貨当局が市場に介入して通貨間の売買を行うこと。一国だけの単独介入と複数国で行う協調介入がある。日本では財務大臣の権限において実施され、日銀が為替介入の実務を遂行する。

外為法 【Foreign Exchange and Foreign Trade Control Law】

1949年、国際収支の均衡と通貨の安定を図ることを目的に、「外国為替及び外国貿易管理法」が施行された。対外取引は「原則禁止」とされ、すべての外国為替取引は外国為替公認銀行(為銀)を通じて行わなければならないと決められた(為銀主義)。 1980年に全面的な改正を行い、対外取引も「原則自由」とされたが、為銀主義は維持された。しかし、欧米諸国において取引の自由化が急速に進み、東京市場の空洞化が懸念されたことから、同法に抜本的な改正が加えられることとなった。 1998年4月、本改正により為銀主義が撤廃され、個人や企業が自由に対外取引を行えるようになり、法律の名称からも「管理」という文字を削除し「外国為替及び外国為替法」として施行された。

介入

中央銀行が為替レートを一定に保ちたいときに通貨を売買すること。 ○単独介入:ある国の中央銀行が他国の手を借りず単独で行う介入 ○協調介入:複数国の中央銀行が協調して実施する介入

買い持ちポジション 【Ask Position/Long Position】

値段が上昇した場合に利益の出るポジション。

カウンター・パーティ 【Counter Party】

取引の相手。または取引相手である金融機関。

価格透明性 【Price Transparency】

表示された値段に全ての市場参加者が平等に参照できる状態。

価値上昇 【Appreciation】

需要が強くなり、通貨の価値が高くなること。円高は「appreciation of the Yen」。

(外国)為替ディーラー 【Forex Dealer】

外国為替取引を実際に担当している人。

(外国)為替ブローカー 【Forex Broker】

金融機関同士の外国為替取引を仲介する会社、もしくはその従業員。

為替リスク 【Currency Risk】

外貨建資産が為替レートの変動により、自国通貨建で元本を割り込む可能性があることを指す。

完全失業率 【Ratio of Totally Unemployed】

労働人口に占める完全失業者の割合。完全失業者(現在仕事探しをしていて、仕事があればすぐに就くことができる人)

カントリーリスク 【Country Risk】

政治リスクとも言われ、海外での投資・融資における相手国の信用度を指す。


機関投資家 【Institutional Investor】

個人や企業から預かった資金を運用する企業投資家/機関。外国人投資家のほとんどが機関投資家であるといわれている。

基軸通貨 【Key Currency】

一番よく使われる国際通貨。

基準通貨 【Base Currency】

取引において、計算・表示の基礎となる通貨.外為市場においては通常、米国ドルが基準通貨とされ、「1ドルが他の通貨ではいくら」という形で表現される。(例外としては英国ポンド、ユーロ、オーストラリア・ドル等がある。)

逆張り 【Contrarian】(⇔順張り)

相場にトレンドがなくレンジ相場のとき、レンジの上限に来ると下に戻すことを予想し、今の流れに逆らって取引すること。

キャピタルゲイン 【Capital Gain】

投資した商品の価格変動に伴って生じる売買差益をキャピタルゲインという。

キャピタルロス 【Capital Loss】

投資した商品の価格変動に伴って生じる売買損失をキャピタルロスという。

キャリートレード 【Carry Trade】

金利の低い通貨で資金を調達し、金利の高い通貨で運用する手法。例えば、金利の低い円を調達して、より金利の高い通貨で運用する取引を「円キャリートレード」という。ヘッジ・ファンドが多用する資金調達・運用の手法と言われる。一般的には、金利差が拡大する場面ではキャリートレードは増加し、縮小する局面ではその巻き戻しが起こることが多い。

キャン・ドル 【Canadian dollar】(CAD)

「カナダ・ドル」のこと。通称「キャン」、「キャン・ドル」、「キャナダ」。

ギャン理論 【Gann Theory】

W.D.ギャンが、自分が成功した経験の中から、そのルールや考え方を体系的にまとめた相場理論。ギャン理論は、聖書に学んだ投資哲学とも言われ、また、占星術、古代神話などの要素もその理論に反映されていると言われる。理論の中心は、「価格と時間の均衡」にある。彼がまとめた「運用ルール」である「価値ある28のルール」は、わかりやすく、大いに示唆に富む。

協調介入 【Coordinated Intervention】

外国為替相場の流れを変えるため、各国の中央銀行が共同して行う介入。

金融先物取引 【Financial Futures Transaction】

将来の特定の日時に、通貨等の受け渡しや決済をすることを現在時点で契約する取引。日本では85年10月に長期国債、89年6月には金利と通貨の先物取引が始まった。05年1月1日の改正に金融先物取引法に伴い、金融先物取引を行う業者を対象に登録が義務付けられた。

金融商品販売法 【The Financial Product Selling Method】

金融商品の取引に関するトラブルから消費者を保護するため、2001年に施行された法律。金融商品販売業社に対して、商品のリスクなど重要事項を消費者に説明する義務などを定めている。

金融政策決定会合 【Monetary Policy Decision】

日銀の政策委員会が金融政策を話し合うために開く会合。月に1,2回行われる。

金融派生商品 【Derivatives】

既存の金融商品(株式、債券、為替)から派生してできた取引に付けられた総称。先物取引(フューチャー)、スワップ取引オプション取引の総称。デリバティブ

金利平価説 【Theory of Interest Parity】

為替相場決定理論の一つで、為替相場は直物為替市場と先物為替市場の裁定関係から決定されるとする説。

金利リスク 【Interest Rate Risk】

金利変動によるリスク。債券価格は金利が上昇すると下落し、金利が下降する と上昇する。

クオート 【Quote】

値段を表示すること。銀行が提示する建値。

口先介入 【Verbal Intervention】

金融当局・政府の要人等が、市場に資金を投入せずに言葉だけで外国為替相場の流れを変えようとすること。

グランビルの法則 【Granville’s Law】

米のJ・E・グランビルが考案。200日移動平均を用いた8つの売買手法。4種類の買いシグナルと、4種類の売りシグナルから構成される。

クロスレート 【Cross Rate】(クロス取引

基準通貨以外の価格取引レート。一般に対ドル以外の通貨取引レートのこと。EUR/JPYなど。

景気動向指数 【DI:Diffusion Index】

代表的な経済時系列(完全失業率東証株価指数など)の変化に注目し、3ヵ月前と比べた上昇系列の割合(%)を景気指標と考えた指数。

経済協力開発機構

OECD:Organization for Economic Cooperation and Development】

1948年、米国による戦後欧州復興支援策であるマーシャル・プランの受入れ体制を整備するため、欧州経済協力機構(OEEC)が設立された。その後、欧州経済の復興に伴い、欧州と北米が対等のパートナーとして自由主義経済の発展のために協力する機構として、1961年にOEECが発展的に解組され設立された。本部はパリ、日本は1961年に加盟、現在の加盟国は30ケ国。

経済指標 【Economic Indicator】

政府の発表する経済動向の指標。よく知られるものには、失業率、GDP、インフレ率、小売売上高等がある。

経済成長率 【Rate of Economic Growth

GDP国内総生産)の伸び率のこと。前期の経済成長率=(前期のGDP‐前々期のGDP)÷前期のGDP×100で計算する。名目成長率と実質成長率があり、名目成長率は、時価で示した名目国内総生産の増加率、この名目成長率から物価変動分を除いて算出した実質的な生産量の伸びが、実質成長率である。

経常収支 【Current Balance】

居住者・非居住者間の財・サービスの流れを把握するために用いられ、貿易・サービス収支、所得収支、経常移転収支からなる。

ケーブル 【Cable】

GBP/USDの為替レートをいうディーラー用語。

決済(仕切り/クローズ) 【Closes】

ポジションを精算すること。反対売買。

決済日 【Delivery Date】

為替取引でいう決済日とは、現物の受け渡し日を指し2営業日後。

気配値 【Level Indication】

現実に外国為替市場で取引されている、おおまかな水準の為替レート。実際にそのレートで取引できるとは限らない。

建玉保有ポジション/持ちポジション) 【Open Position】

反対売買されていない未決済の取引のこと。

堅調 【Steady (Firm Tone)】(⇔軟調

相場で、買い意欲が強く上がり気味の状態。

公開市場操作 【Open Market Operations】

中央銀行がオープン市場で債券等の売買を行って民間金融機関の保有する現金を増減させ、金利やマネーサプライに影響を与える政策。

鉱工業生産指数 【Industrial Production Index】

鉱工業部門の生産活動を指数化したもの。

公定歩合Official Discount Rate】

各国の中央銀行が金融機関に対して貸出を行う場合に適用される金利のこと。アメリカの場合はFF金利が該当する。

購買力平価 【PPP:Purchasing Power Parity】

為替レートは、通貨の購買力から決まるという理論。

コールオプション 【Call Option】

ある商品を一定の価格で買う権利。買い予約に選択権が付いたもの。プットオプションは売る権利。

ゴールデンクロス 【Golden Cross】

株価が底入れから上昇局面に転じると、移動平均線は短期線・中期線・長期線の順に上昇トレンドに入る。短期の移動平均線が中期や長期の移動平均線を下から上に突き上げるように抜くことをゴールデンクロスと呼ぶ。一般的には買いシグナルだが、絶対的なものではない。

コール市場 【Call Market】

金融機関が、短資会社の仲立ちを通して短期の貸し付け、借り入れを行う市場。最も短期の取引は、本日‐翌日の貸し借りを行う「無担保コール翌日物」であり、この時の金利は「コールレート」と呼ばれる。

国債 【Government Bond】

国が発行し、元利金の支払いを国が保証する、最も信用度の高い債券。銀行、信用金庫、証券会社、保険会社、郵便局などの金融機関で購入することができる。

国際決済銀行 【BIS:Bank for International Settlement】

加盟国中央銀行間の金・為替売買や預金の受入れ、欧州通貨協力基金の代行等の国際的金融決済や調整、国際金融の統計資料公表などを業務とする各国中央銀行出資によって設立された国際特殊銀行

国際収支 【Balance of International Payments】

一定期間における外国との経済取引の収支をまとめたもの。その国の経済力を測る材料とされている。

国際通貨基金IMFInternational Monetary Fund

1946年3月に設立、国際的な金融協力や外国為替相場の安定を図る目的で設立された国際協力機関。加盟国の国際収支不均衡を是正するために、加盟国の出資金から支援融資を行ったり、開発途上国に財政融資を行ったりする。加盟国は183カ国、本部をワシントンD.C.に置く国連の専門機関。

国際連合(国連) 【United Nations】

UN。第二次世界大戦後に国際連盟に代わる形で設立された国際平和維持機構。1945年10月24日に国際連合憲章に基づいて発足。戦争の防止や国際紛争の平和的解決など国際社会の平和と安定の維持、経済的・社会的・文化的・人道的問題に関する国際協力と福祉の増進などといった目的を持つ。現在191ヶ国が加盟、日本は1956年に加盟。本部はアメリカのニューヨーク。

国内総生産GDP:Gross Domestic Product】

一定期間内に国内で産み出された付加価値の総額。経済を総合的に把握する統計であり、国内総生産の伸び率が経済成長率に値する。以前は経済成長を表すのにGNP(国民総生産:Gross National Product)が用いられていたが、最近はGDPが使用されることが多い。GDPは外国人による国内での生産を含み、自国民によって海外で生み出された財などは含まない。

固定相場制 【Fixed Exchange Rate Regime】

為替レートを一定の水準に固定・維持する制度。第2次世界大戦後、ブレトン・ウッズ体制の下、常にドルと金は交換可能(1オンス=35ドル)とされ、ドルを基軸通貨とする固定相場制が確立された。1973年ドルの大量流失に伴い、1973年には先進各国は変動相場制へと移行した。

コンファレンスボード 【Conference Board】

全米産業審議会。米経済団体、労働組合などで構成する非営利の民間調査機関。 経済の分析、予測、マネジメント分析、リサーチなど行う。消費者信頼感指数、景気先行指数、求人広告指数は重要指標として取り上げられている。

サイクル 【Cycle】

株価や為替相場の変動において、上下へ波打つ循環的な動き。周期。

歳出 【Annual Expenditure】

国の支出のこと。公共事業や外交などに使われる費用。歳出から、地方交付税交付金国債費(国債の元利償還)を差し引いたものが一般歳出。一般歳出には、社会保障費、公共事業費、防衛費、文教・科学技術振興費などの項目があり、景気や経済の状況に応じて、政府が内容や規模について介入することができる。

歳入 【Annual Revenue】

国の収入のこと。国民から集めた税金と国債(国民からの借金)からなる。

先物取引 【Future Transaction】

取引所において不特定多数の参加者によって売買され、限られた期限に決済される取引。取引条件が標準化されており、東京金融先物取引所では、ドル/円等の通貨先物日経平均先物などが取引されている。

先渡取引 【Forward】

直物取引(スポット)よりも先の特定の日を受渡日とする取引。

差金決済 【Settlement on Balance】

同じ日に、同一銘柄を売り買いした場合、それぞれ別々に決済しなければならないが、買付代金と売付代金の差額の授受で決済すること。

下げ相場 【Bear Market】

下げ傾向にある市場。

サポートライン(支持線) 【Support Line】(⇔レジスタンスライン)

テクニカル分析用語で。これ以上相場が下落しないという認識をもちやすい価格帯。

G7 【Group of Seven】

先進7カ国財務大臣中央銀行総裁会議。日・米・英・独・仏・伊・加の先進7カ国で、世界経済の持続的成長及び為替相場の安定などを達成するために開催される政策協調を行う会合の名称。1986年からG5に伊・加を加えて開催、通常は年3回。露を加えるとG8。

地合(じあい) 【Undertone】

相場の状況。地合がよい、地合が悪いなどと用いられる。

ジーティーシー 【Good Till Cancel】

無期限の指値で、注文取消まで有効。

時価評価損益 【Current Price Appraisal Profit or Loss】

売買差損益は、ポジション(建て・落ち)で発生するが、現在の相場で決済落ちしたと仮定した時に計算される取引の損益金にスワップを加減したもの。時価評価損益は未決済ポジション状況を示す。

直物取引(じきものとりひき) 【Spot Trading】

スポット取引とも言う。取引成立当日あるいは2営業日以内に外貨とその対価の受け渡しが行われる取引のこと。

自己資本比率 【Capital ratio】

総資産額(融資や債券)に対する自己資本の占める割合。数値が大きいほど、銀行の健全性は高いと評価される。自己資本比率の基準は、国際業務を行う銀行は8%(国際統一基準、BIS規制)、国内業務のみを行う銀行は4%。基準を下回った銀行には、金融当局(金融庁)から早期是正措置が発動され、自己資本比率の程度に応じた業務改善指導を受けることになる。尚、日本金融先物取引登録業者は自己基本規制比率が120%を下回らないように義務付けられている。

支持 【Support】(⇔ 抵抗)

価格が下げ止まると見られる水準。支持線や支持帯とも呼ぶ。

市場介入 【Intervention】

中央銀行や政府が資金を投入し、為替相場をコントロールすること。

市場センチメント 【Market Sentiment】

市場心理。相場は、材料が同じでも(市場)センチメントにより全く違う動きをすることがある。

失業率 【Unemployment Rate】

労働力人口に占める完全失業者の割合。完全失業率に相当する。

実質金利 【Real Interest Rate】(⇔名目金利

名目金利から物価上昇率を差し引いた金利

実需 【Actual Demand】

機関投資家など資本取引と輸出入に伴う外国為替の需給。投機に対する語として使われる。

実需筋 【Actual Demand Line】

資本取引と輸出入に伴う外国為替取引を行う機関投資家のこと。

資本収支(経常収支、国際収支) 【Capital Balance】

国際収支のうち、日本から海外に流出する本邦資本と海外から日本へ流入する海外資本の収支「投資収支(直接投資+証券投資+その他投資)」と「その他資本収支」の合計。

ジャスダック

JASDAQ:Japan Securities Dealers Association Quotation System】

日本証券業協会が運営している新興企業や中堅企業向けの株式市場。1963年発足、2001年7月に「ジャスダック」と改称。

主要先進国首脳会議(サミット) 【Summit Conference】

日・米・英・独・仏・伊・加・露の8カ国の首脳による政治経済に関する定例会議。

順張り 【Market Follower】(⇔逆張り

相場がトレンドを持っている時、その流れにのって取引をすること。

証拠金 【Margin】

取引の担保となるお金。取引をする際に支払う現金。

証拠金取引 【Margin Trade】

一定の担保(証拠金)を預けることによって売買ができる取引。

消費者信頼感指数 【Consumer Confidence Index】

消費者に対してアンケート調査を行い、現在と将来(半年後)の景況感、雇用状況、所得等に対する消費者マインド(楽観もしくは悲観)を指数化したもの。

消費者物価指数 【CPI:Consumer price index】

全国の一般消費者世帯が購入する商品とサービスの総合的な価格がどれぐらい変化したかを調べ、指数化したもの。

ショート 【Short】/ショート・ポジション 【Short Position】(⇔ロング)

価格が下落することで利益を得るポジション。売り持ちのポジション。

ショート・カバー 【Short Covering】

ショート・ポジションを(売り持ちの)、買い戻すこと。

新規失業保険申請件数 【Initial Jobless Claims】

新規に失業保険に加入した人を示した指数。失業保険に加入=新たに就業できた人という構図でみると景気の成り行きがわかる。

新築住宅販売件数 【New Home Sales】

新築住宅の売れ行きを示した指数

信用リスク 【Credit Risk】

相手方のデフォルト(債務不履行)により債権を回収できなくなるリスク、また、デフォルトまで至らなくとも、その可能性が高まることにより相手の信用力が低下する場合に損失を被るリスク。

スイス(CHF) 【Swiss Franc】

「スイス・フラン」のこと。Swiss Franc 通称「スウィスィ」。(SFR)とも表す。「スイス・フラン」は欧州通貨ユーロ(EUR)には参加していないため、スイス国の独立した通貨である。

スイス国立銀行SNBSwiss National Bank

スイスの中央銀行

スーパー・チューズデー 【Super Tuesday】

米国の大統領選挙制度は複雑であり、かつ選挙期間は長期にわたる。2月に始まる予備選挙、党集会から11月の本選挙まで9 カ月続く。2月のニューハンプシャー州予備選挙を皮切りに選挙戦が始まるが、3月上旬の火曜日には約20州の予備選挙が集中して行われる。この火曜日で各党の最終候補者がほぼ確定することから、この日を決戦の日という意味でスーパー・チューズデーと呼ぶ。

スクウェア 【Square】

買持ちと売持ちの差し引きがゼロの場合をいい、フラットともいう。

スタグフレーション 【Stagflation】

経済現象の1つ。経済が停滞しているにもかかわらず、インフレが進む現象。

スタンダード&プアーズ 【Standard &Poor's】

アメリカ民間の有力格付け機関ムーディーズと並ぶ世界的な2大格付け機関

ストキャスティクス 【Stochastics】

米のジョージ・レインが考案。市場の売られすぎや買われすぎを示す、オシレーター系に属するテクニカル指標。一般的には%Dとスロー%Dの二本の線の相関関係から売買のポイントを見つけ出す。

ストップ・ロス・オーダー(逆指値注文) 【Stop Loss Order】

指定した値段以上になったと時点で買いたい、もしくは指定した値段以下になった時点で売りたい時に、売買価格の条件を指定する注文。または、現在保持している買い/売りポジションの損失を防ぐための注文。

スプレッド 【Spread】

スポットレートにおける売値と買値の差。

スペキュレーション 【Speculation】

投機のことであり、為替等の価格変動を利用し、短期的な売買を中心に利益を得ようとする行為。

スポット 【Spot】

点や場所の意味。為替ではスポット市場のことを指し、一回ごとの契約で取引される市場のこと。

スリッページ 【slippage】

ストップ注文(逆指値)の成立時に生じる、指定したレートと実際に約定したレートとの差のことを言います。一般的に指定していたレートから通常で1-5ポイントほど下で売る(上で買う)ことになります。相場の急落/急騰など、市場状況により、このスリッページが大きくなる場合もある。尚、スリッページなしを保証している取引業者もある。

スワップ 【Swap】

スワップとは交換という意味で、等価のキャッシュ・フローを交換する取引の総称。金利スワップとは同じ通貨間の異なる種類の金利を交換する取引、通貨スワップとは異種通貨間の異なる種類の金利を交換する取引のこと。

セーフティーネット 【Safety Net】

安全網。経済の一部で発生した破綻が経済全体の領域にまで波及しないようにする安全装置のこと。日銀の「最後の貸し手」機能や預金保険機構もその一つ。中小企業対策や雇用対策などにもセーフティーネット拡充の必要性が高まっている。

世界貿易機関WTO:World Trade Organization】

GATTの機能を増強したもので無差別で自由な貿易を促進するための国際機関。1994年、第8回ウルグアイ・ラウンドで合意、95年設立。本部はスイスのジュネーブ。148の国・地域が加盟。

石油輸出国機構OPEC:Organization of the Petroleum Exporting Countries】

石油輸出12カ国が構成する生産・価格カルテル組織。

ゼロ金利政策 【Zero Interest Rate policy】

1999年2月、日本銀行コール市場に資金を大量に供給して、無担保コール翌日物(オーバーナイト物)の金利をほぼゼロに近い状態にまで低くした金融政策。銀行はただ同然で資金を調達できるため、企業への融資がしやすくなり、景気を刺激する効果が得られる。2001年3月からは量的緩和策を導入、無担保コール翌日物金利はゼロ%近辺まで下がり、ゼロ金利復活と同じ効果が得られる。

センチメント 【Sentiment】

市場心理のこと。相場は投資家のセンチメント(市場心理)で大きく動く傾向がある。

相対力指数 【Relative Strength Index】

米のW・ワイルダーが考案。市場の売られすぎや買われすぎを示す、オシレーター系に属するテクニカル指標。0〜100の数値の中で表され、0に近いほど売られすぎ、100に近いほど買われすぎを示す。

対顧客市場 【Over The Counter Market】

銀行等金融機関が顧客を相手とする取引。その取引レートは、インターバンク市場の取引レートに基づき銀行等が提示する。

対顧客電信売相場(TTS) 【Telegraphic Transfer Selling Rate】

顧客が円を外国通貨に交換する際のレート=銀行が外国通貨を円に替える際に提示する為替レート。為替手数料が含まれている。

対顧客電信買相場(TTB) 【Telegraphic Transfer Buying Rate】

顧客が外国通貨を円に交換する際のレート=銀行が円を外国通貨に替える際に提示する為替レート。為替手数料が含まれている。

ダイレクトディーリング(D.D.) 【Direct Dealing】

銀行間取引で、銀行同士がブローカーや電子ブローキングを通さずに直接取引することをいう。

ダウ・ジョーンズ 【Dow Jones & Company】

ダウ・ジョーンズ・アンド・カンパニー。ダウ・ジョーンズ社。ウォール・ストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)の発行や、ダウ・ジョーンズ工業株価平均(通称ニューヨーク・ダウ)を算出。

タックス・ヘイブン 【Tax Heaven】

租税避難地。法人税・資産税等の課税を免除、軽減している国・都市・島のこと。

ダン 【Done】

ディーラー用語。提示されたビッド、あるいはオファーのプライスに対して取引に応じ、取引が成立したこと。

地政学的リスク 【Geopolitics Risk】

特定地域の政治的・軍事的緊張により、世界経済の先行きの不確実性が増す状態、またそのリスク。昨今、イラク情勢をめぐり盛んに使われるようになり、G7共同声明等でも使われた表現。

チャーティスト 【Chartist】

チャートやグラフを使用しトレンドを発見し将来の動向を予測する人。転じてテクニカル分析を主な取引の根拠とするトレーダー。

チャート 【Chart】

値動きをグラフで表示したもの。

チョッピー 【Choppy】

相場が、明確な方向感なく不規則に動くこと。

2ウェイ 【2Way】(ツーウェイプライス)

インターバンク市場(銀行間市場)における値段の提示方法。買値と売値2つの値段を同時に提示すること。

通貨オプション 【Currency Options】

通貨を売買する権利のこと。通貨を買う権利のことをコール、売る権利のことをプットと呼ぶ。

通貨供給量 【Money supply】

市中に流通している通貨の量。通貨保有主体(一般法人、個人、地方公共団体など)が保有する通貨量の残高。中央政府、銀行・信用金庫などの他、信託、保険、政府関係金融機関などが通貨保有主体から除かれる。一方、証券会社、証券金融会社短資会社などは一般法人として通貨保有主体に含まれる。物価や景気の動向と密接に関係し、金融政策上重視される。

通貨当局 【Currency Authorities】

通貨政策を担当する政府部局あるいは中央銀行。日本の場合、為替介入は財務大臣の権限で行い、日本銀行はその執行機関に過ぎない。従って、通貨政策が為替介入を指す場合には、厳密な意味での通貨当局は財務省である。

通貨バスケット制度【Currency Basket】

自国通貨を、複数の主要貿易相手国通貨を一定の割合で加重平均した合成通貨と連動させ、通貨価値(ひいては競争力)の安定化を図る制度。


強材料(⇔弱材料) 【Bullish Factor】

相場が上がる原因となった要因。または相場が上がることになりそうな要因。

強含み 【Firmer tone】(⇔弱含み)

相場が上がりそうな気配を見せている状態。

ディーリング 【Dealing】

自己売買。銀行などの金融機関が顧客の注文ではなく、自社の利益を上げるための取引。

ディップ 【dip】 (押し目、ラリー)

相場が上昇トレンドにある時に、価格が一時的、調整的に下がる局面。

ディレクションナル・ムーブメント 【Directional Movement Index】

米のW・ワイルダーが考案。トレンドの強さを見るテクニカル指標。 通常はDMIや、方向性指数ともいわれる。DI+が上昇する可能性を表し、DI-が下落する可能性を表す。その2本の線の方向性に加え、ADXが低水準なら相場にトレンド性がなく逆張り、高水準なら順張りが一般的な見方。

テクニカル分析 【Technical Analysis】

チャートや様々な指標を使用し、将来の価格動向を予想・分析すること。

手仕舞い 【Closing out】

ポジションを閉じること=仕切る。

デポジット 【Deposit】

入金(預金)。安全に保管し増やす目的でお金を金融機関に預けること。供託金や手付金の意味でも使う。

デュアル・カレンシー債 【Dual Currency Bond】

二つの通貨建ての債券。払込みと利払いが円建て、元本の償還が外貨建てで行われる債券。逆に、払い込みと償還が円で、利払いが外貨のものを「リバース・デュアル・カレンシー債」という。

デリバティブ 【Derivative security】

金融派生商品先物取引、オプション、スワップなど、既存の金融商品(株式、債券、為替)から派生してできた取引に付けられた総称。

電子仲介システム 【EBS:Electronic Broking System】

人間に頼らずに各銀行などに設置された端末から直接為替取引の注文を出す仲介方法。 これに対し人間が取引を仲介することをボイス・ブローキングという。

東京外国為替市場委員会 【Tokyo Foreign Exchange Market Committee】

1971年(昭和46年)に東京外国為替市場慣行委員会として創設された。1997年2月に現在の名称となった。日本銀行都市銀行長期信用銀行、外国銀行、信託銀行、地方銀行外国為替仲介業者、及びその業界団体であるマネー・ブローカーズ・アソシエーションなどで構成されている。

東証株価指数TOPIX) 【Tokyo stock Price Index】

東京証券取引所が、69年から公表している株価動向を表す代表的な株式指標。日経平均株価が主要銘柄225社の株価を対象にしていることに対し、TOPIX東証第1部市場全体の値動きを示している。

独歩高

ある特定通貨だけ上昇すること。

ドルコスト平均法 【Dollar-Cost Averaging】

毎月一定額ずつ同一銘柄に投資する方法。価格が高い時には購入数量が少なくなり、価格が安い時には購入数量が多くなるので、投資家は購入平均コストを下げることができる。

トレンド 【Trend】

主に中長期での相場の流れの向きや傾向のこと。上昇トレンドや下降トレンドなどと呼ぶ。こういった中長期の流れを捉えようとしたものが、トレンド系指標と呼ばれている。

内外価格差 【International Price Differentials】

同一の商品(商品群)を国内および国外で購入した場合の価格の差。価格調査時点の為替レートを用いて換算した価格によって比較される。貿易財に関しては円高によって内外価格差は拡大し、円安によって縮小するが、貿易取引による裁定が作用するため、国内価格は国際価格にさや寄せされていく。非貿易財に関しては裁定が作用しにくく、特に政府規制分野での内外価格差は大きくなりやすい。

内部要因 【Internal Factor】

外国人投資家や機関投資家の動向といった、市場内の相場を変動させる要因。市場参加者のポジションの変化。内部材料。

仲値 【TTM:Telegraphic Transfer Middle Rate】

売り買いの中心となるレートで、対顧客相場ともいう。外国為替相場は常に変動している為、午前10時頃のインターバンク・レートの実勢を参考に仲値を決定する。

投げ

買いポジションを持っている状態で、価格が下がってしまい、そのポジションを売って損切りすること。投げ売り。⇔踏む(売りポジションを買い戻して損切りすること)。

夏時間 【Daylight Saving Time】【Summer Time】

高緯度地方の国などが、夏の期間の日照時間を有効利用するため、標準時よりも1時間進める制度。70カ国以上が採用している。アメリカは4月の第1日曜日から10月最終土曜日まで。ヨーロッパは主に3月最終日曜日から10月最終土曜日まで。なおアメリカでは、議会で法案が通れば、その地区は夏時間を使用しなくてもよい。このため、2004年現在、アリゾナ州ハワイ州は夏時間を採用していない。

ナッシュ均衡 【Nash Equilibrium】

ゲーム理論の基礎。すべてのプレーヤーが、おのおの自分以外のプレーヤーの行動に対して最善を尽くし、均衡している状況。ゲーム理論において、相手が選ぶ戦略に対して自分の利得を最大化する自分の戦略を「最適反応」と言い、ナッシュ均衡は互いに最適反応となっているような戦略の組であり、互いに最適反応になっているので自分だけが他の戦略に切り替えるという動機は存在せず、均衡している。ジョン・ナッシュが21歳のプリンストン大学院時代に発表。1994年、ノーベル賞受賞。

成り行き注文 【Market order】

一定のレートを指定せず、市場で取引されているレートで売買をすること。取引制限などがある場合を除きオーダーは必ず成立するが、その瞬間の相場変動が大きい場合には、意図したレートから大きく乖離したレートで約定することがある。

軟調 【Weak】(⇔堅調)

相場で、売り意欲が強く下がり気味の状態。

難平(なんぴん) 【Averaging】

相場が思惑と反対になった場合、現在の売りまたは買いのポジションを増やして、約定値の平均を押し下げ(押し上げ)ること。言葉は違うが、ドルコスト平均法もこれと原理は同一。

日銀短観 【Bank of Japan's quarterly economic survey】

日本銀行が年4回行っている経済の先行き等に対する企業アンケート調査結果をまとめたもの。日銀短期企業経済観測調査。

日経平均株価 【Nikkei Stock Average】

日本経済新聞社が算出する株価指標。日経平均、日経ダウ、日経225。東証第1部市場に上場している銘柄から225銘柄を選び、米国・ダウ・ジョーンズ社が開発した計算式を用い、平均株価を算出する。東証が算出する株価指標はTOPIX

日本銀行 【BOJ:Bank of Japan】

1882年、日本銀行条例に基づいて創設された日本の中央銀行日本銀行には、発券銀行、銀行の銀行、政府の銀行という3つの機能がある。

ニュージーランド準備銀行 【RBNZ:Reserve Bank of New Zealand

ニュージーランド中央銀行

ニュートラル 【Neutral】

相場の明確なトレンドを見極めがたく、ブル、ベアどちらの予想もしづらい"中立"の状態。

ニューヨーク・ダウ 【DJIA:Dow Jones Industrial Average】

ダウ・ジョーンズ社が1896年に12種平均として作成、1928年10月1日から30種平均として公表している米国の代表的な株価指数ニューヨーク証券取引所に上場された、各セクターの代表的な30の優良銘柄を対象として、連続性を持たせる形で株価の単純平均を算出。

ニューヨーク証券取引所NYSE:New-York Stock Exchange】

上場銘柄数で世界最大の証券取引所NYSEの株価指標は「ダウ工業株30種平均」で、この指標の動向は、東京など他国の株式市場の相場展開にも影響を与える。

値洗い 【Mark to Market】

未決済の建玉について、日々の時価で損益計算すること。 保有するポジションを、実際の市場レート(マーケット・レート)で時価評価すること。

値頃(ねごろ) 【Reasonable Price】

頃合いの値段という意味。売買に適していると考えられる価格水準のことで、この値段なら買っても良いと感じる事を「値頃感」という。

ネッテッング 【Netting】

債権から債務を差し引いた差額を決済すること。外国為替取引で債権債務の残高を差し引き、最終的にその正味を決済し、全体の決済額を減らす方法。

ノックアウト・オプション 【Knock out Option】

条件を一瞬でも満たすと権利が消えてしまうオプション。バリアオプションの一つで、原資産価格が満期までの間にバリア価格に達しなければオプションは有効だが、バリア価格に達するとオプションが無効となる。

ノックイン・オプション 【Knock in Option】

原資産価格がバリア価格に達すると同時に発生するオプション。バリアオプションの一つで、あるバリア価格を設定し、原資産価格が満期までの間にその価格に達しない場合にはオプションが発生しない。

バー・チャート 【Bar Chart】

日々の高値、安値、終値を示し、レートの推移を表すグラフ。始値を表示することもある。縦のバーが日々のレートのレンジを示し(上の箇所が高値、下の箇所が安値)、水平の左側の突起が始値を、右側の突起は終値を示す。

倍返し

保有する買いポジション(売りポジション)の2倍の金額で逆の取引を行い、ポジションを売り持ち(買い持ち)に変えること。

ハイパー・インフレーション 【Hyper Inflation】

物価が1年間で数倍に達するような上昇速度の極めて速いインフレーション。

パラボリック 【Parabolic】

J.W.ワイルダーによって考案されたSAR(stop and reverse)を用いるトレンドフォロー系のテクニカル分析手法。SARが放物線状となることからこの名前で呼ばれる。

パリティ 【parity】

等価、平衡価格の意味。為替取引では、直先スプレッドが金利差と一致している均衡状態をいう。また、ユーロ誕生後に、ユーロ急落過程、あるいはその後の回復過程で、1ユーロ=1ドルというレベルが意識された時、「パリティを割れる(回復する)」ということばが盛んに使われた。

ビッグ・フィギュア 【Big Figure】

ディーラーが使う表現で、為替レートの最初の3桁の数字を指す。市場の動向がよほど激しく変動しない限り、特に取引が盛んに行われているときなどは、レートを提示する際省略される。たとえばUSD/JPYの価格が120.20/25の場合は口頭では20//25 と表示され、ビッグ・フィギュアである120が省略される。

ビッグマック指数購買力平価) 【Big Mac Index】

マクドナルドのビッグマックを購買力モデルとし、その価格と為替レートを使って算出する生活実感に近い購買力指数。英経済誌エコノミストが18年前に初めて発表した。

ビット 【Bit】(⇔アスク)

売る時のレート提示。

日計り 【Day trade】(デイ・トレード)

NY時間17:00を起点とする1日間で売買(新規→決済)を終了させること。

ピボット 【Pivot】

支持線抵抗線などでレンジを設定し、翌日の値段がかなりの確率でその範囲内に収まるであろうという考え方。機械的に売り買いや損切りのポイントとして使用する他、支持線抵抗線のレンジの幅が狭いとトレンド変化の兆し、逆に幅が拡大すると価格がブレるリスクが高まる、といった見方もある。

評価損益 【Appraisal profit or loss】

保有ポジションに対し任意の時点での、計算上の差損益のこと。

ファーム・プライス 【Firm Price】

取引に応じるレート。取引相手にクレジット・ライン(Credit line)の問題がない限り、呈示したレートで取引に応じる価格。

ファンダメンタルズ 【Fundamentals】

経済や価格を構成する基礎的・本質的な条件。 国際収支・物価・経済成長率・雇用情勢などが上げられる。

フィボナッチ級数 【Fibonacci Series】

13世紀イタリアの数学者からきた、チャート分析に用いる数学的解法。チャート分析上は38.20%、50.00%、61.80%が主に使用される。

フォワード 【Forward】

定められた期限までに、特定の金融商品の売買を一定の価格で行うことを約束する取引。先物取引

踏む

売りポジションを持っている状態で、価格が上がってしまい、そのポジションを買い戻して損切りすること。

フューチャーズ 【Futures】

フォワードが相対取引であるのに対して、取引所の清算機関を相手とする取引で、証拠金方式により契約履行を担保・受渡期日、取引単位、決済方法などが取引所ごとに規格化されている。満期受渡実行は例外的で、基本的には反対取引により清算する。

ブラック・マンデー 【Black Monday】

1987年10月19日月曜日のニューヨーク株式の大幅な下落。ニューヨーク・ダウは1日で508ドル下落、下げ幅は 1929年10月29日のBlack Thursday(暗黒の木曜日)を上回った。アメリカの財政赤字貿易赤字、ドル安に伴うインフレ懸念などが原因とされる。株価暴落は東京市場、ロンドン市場、フランクフルト市場などに波及、10月20日日経平均は3836円安(14.9%)の下げという史上空前の大暴落となったが、金融緩和政策を続けていた日本の回復は早く、バブル経済に繋がる。

ブル・ベア 【Bull】・【Bear】

ブル:相場が上昇すると考えること(強気)。
ベア:相場が下降すると考えること(弱気)。

ブルームバーグBloomberg

金融・ビジネスの情報プロバイダー。1981年、マイケル・ブルームバーグソロモン・ブラザーズを退社し、イノベーティブ・マーケット・システムズ設立。1986年、社名を現在の「ブルームバーグL.P.」に変更。現在、世界100カ国、15万人を超えるユーザーに最先端の金融情報サービスを提供、社員数約8000人。マイケル・ブルームバーグは1942年、平凡なサラリーマン家庭に生まれ、ハーバード大学MBAを取得。1966年にソロモン・ブラザーズに就職。2002年からニューヨーク市長。

プレミアム 【Premium】

オプションの価格のこと。オプション価格は、そのオプションがどれくらいの価値を持っているかを表わす。本質的価値(現時点でオプションを行使した場合の価値)と時間価値(今後、どれくらいの利益が得られる可能性があるか)の合計額。

プロフィット・テイク 【Profit-take】

利食いのこと。建て玉に対し、反対売買によって利益を確定することを総称して「利食い」という。利食い行為が市場全体で行われると、当然相場を反対方向に押しやる作用がある。テイク・プロフィットともいう。簡単に言えば、保有するポジションを、利益の出るレートで決済すること。

平価切下げ 【Devaluation】

規制されている通貨価値を意図的に切り下げて、実勢の価値に修正すること。通常は政府や中央銀行が実施する。

米国通商代表部 【USTR:United States Trade Representative】

アメリカの通商交渉・貿易摩擦等の貿易に関する問題について、大統領を補佐する機関。前身は1962年に設置された特別通商代表(STR)で、貿易交渉について大統領に助言し、時には大統領の命令を受けて交渉に当たった。1974年の通商法により権限を強化され、さらに 1979年の通商協定法で改組拡充されて通商代表部となる。

ペック制 【Pegging System】

特定の基準通貨と自国通貨を連動させ交換比率を一定にする制度。

ヘッジ(両建て) 【Hedge】

市場の売り手・買い手あるいは双方が行うつなぎ売買のこと。市場価格変動に伴う取引評価損を回避する手段のひとつ。主に市場がどちらに動くか分からない時に使う。

ヘッジ・ファンド 【Hedge Fund】

株式や為替など変動商品への投資にあたって、先物やオプションなどの金融派生商品での運用も行い、相場の上げ下げにかかわらず利益を追求する投資家集団。

ヘッド・アンド・ショルダーズ 【Head and Shoulder】

チャートパターンの一つで、3つの山を形成する典型的な天井の形。三尊天井。欧米では3つの山を、人の頭と両肩に見たててこのように呼ぶ。高値(A)をつけた後に下降(B)し、再び上昇してAよりも高い値(C)をつける。その後下落してもB以下まで下がらず(D)反転、3度目の高値はCまで上がらずに下落。BとDを結んだ線がネックラインで、この線を割り込むと下げに転じたと判断する。

ヘラクレス 【Heracles】

大阪証券取引所が2000年5月8日にナスダック・ジャパンとして開設、2002年12月16日に名称変更した店頭株式市場。米国の店頭株式市場であるナスダックが、ソフトバンク大阪証券取引所と業務提携し開設、6月から取引を開始したが、ナスダックは大阪証券取引所との提携を解消して撤退、名称変更した。成長性豊かな企業に資金調達の途を拓き、個人や機関投資家に対して有用な投資機会を提供することを目的とする。 2005年2月現在の上場企業は112社。

ポイント・アンド・フィギュア 【Point and Figures】

欧米で古くから利用されてきた代表的な非時系列(価格の変動に時間の観念を持ち込まない)チャート。あらかじめ定めた値幅の更新を○×で表記、×印は価格上昇を、○印は価格下落を示す。転換点を捉えることによって、価格の傾向を読み取ることができるという特徴がある。

ポートフォリオ 【Portfolio】

個々の経済主体(企業・個人)が保有している金融資産の集合体のこと。

ポジション調整 【Position Adjustment】

保有する持ち高を減らすため、一部を決済すること。これにより当然相場は動くが、一般的には、ポジション調整の買い(売り)という表現は、トレンドとは逆方向に動くときに使われる。

ボラティリティ 【Volatility】

価格の予想変動率。価格変動がどのくらいあるのかを示す数値。また、オプション価格を決める要因のひとつ。

マーク・トゥ・マーケット

保有するポジションを、実際の市場レート(マーケット・レート)で時価評価すること。

マーケット・メイカー 【Market Maker】

常に買・売相場の双方を提示し顧客からの売買に応じる用意のあるディーラー。

マージンコール 【Margin Call】

一般に、口座精算価値が維持率を下回った場合、必要保証金のレベルまで回復させるための保証金。「追加保証金」ともいう。

マーストリヒト条約 【Maastricht Treaty】

欧州連合建設に関する条約。1992年2月7日、EC加盟国12カ国が単一通貨による統合や共通の外交・安全保障に基づいた政治統合を目ざすマーストリヒト条約に署名、1993年11月1日発効した。

マイン 【Mine】(⇔ユアーズ)

ディーラーなどが相手方に「買った」と伝えるときに使う言葉。

MACD 【Moving Average Convergence/Divergence Trading Method】

米国のシグナルラート・コーポレーション社が考案。 2本の移動平均線の方向や乖離、絡み具合に注目した、トレンドとオシレーターの両方の性質を持つテクニカル指標。 オシレーター的見方は、早く動く線(MACD)が遅いほうの線(シグナル)を抜いた時が買いサイン、逆のパターンが売りサインと見る。トレンド系的見方はMACDにトレンドラインを引いてこれをフォローする方法がある。

マイナー・カレンシー 【Minor Currency】(⇔メジャー・カレンシー)

外国為替市場で頻繁に取引されているメジャーカレンシー(主要通貨) 以外の通貨のこと。

マクロ経済 【Macro economy】

経済を捉える際に、一国の経済全体をみるもの。経済の三態(政府・企業・家計)を総体としてみる。GDP成長率などの経済成長率や、消費者物価指数などの物価指数など、経済指標等で、経済を数値的に捉える。

マザーズ 【Mothers:Market of the high-growth and emerging stocks】

東京証券取引所が1999年11月に開設した店頭株式市場。次世代を担う高い成長可能性を有した企業に、直接金融による早期の資金調達の途を確保し、企業の一層の飛躍を促す市場として開設。伸び盛りのベンチャー企業を育てる母親になろうという意味でネーミングされた。 2003年に入り上場会社数・売買高ともに増加している。2004年7月現在96社が上場。

マネー・ロンダリング 【Money Laundering】

犯罪や不正取引などで得た資金を、多数の銀行の口座を転々と移動させることなどにより、本当の資金の出所や受益者を分からなくして、あたかも正当な事業活動で得た資金のように見せかける行為のこと。

マネタリー・ベース 【Monetary Base】

日本銀行が供給する通貨のこと。ベースマネー。現金通貨(日銀券、補助貨幣)と、民間金融機関の法定準備預金(日銀当座預金)の合計。この通貨が大きな預金通貨を生み出す強い力を持っているという意味で、ハイパワードマネー(強権貨幣)と呼ぶ場合がある。

マネタリーサーベイ 【Monetary Survey】

IMFが採用している国際基準に基づき、日本銀行と預金通貨銀行(国内銀行、外国銀行在日支店、信用金庫、農林中央金庫商工組合中央金庫信金中央金庫)の諸勘定を統合・調整したバランスシート(貸借対照表)。資産では主として経済部門(信用供与先)別貸出し,有価証券等資金形態別内訳を,負債では主として現金通貨,預金通貨,準通貨(定期性預金)などの流動性別内訳を示している。

マリー 【Marry】

為替変動リスクを回避するため、手持ちの同一外貨の買い持ちと売り持ちを相殺すること。

ミクロ経済 【Micro economy】

経済を捉える際に、経済の基本単位である、企業や家計など個別の主体をみるもの。

ミシガン大学消費者信頼感指数 【University of Michigan’s Sentiment Consumer Index】

ミシガン大学が発表する消費者信頼感指数。

ムーディーズ 【Moody's Investors Service】

ムーディーズ・インベスターズ・サービスアメリカ民間の有力格付け機関。スタンダード&プアーズと並ぶ世界的な2大格付け機関。ジョン・ムーディーによって1900年に設立された最も歴史のある格付け会社

無担保コール 【Unsecured Call】

コール取引の内、担保を必要としない取引。短資会社が、オファー・ビッド方式における、資金の出し手と取り手の出合いを仲介する。資金の取り手(借りる側)に対するリスクは、資金の出し手(貸す側)が負う。

名目金利 【Nominal Interest Rate】(⇔実質金利

物価上昇率を考慮しない表面的に示された見せかけの金利。日常生活において、預金金利等で目にする金利

メジャー・カレンシー 【Major Currency】(⇔マイナー・カレンシー)

主要通貨。外国為替市場で、多くの市場参加者が頻繁にかつ大量に取引している通貨。例えば米ドル、日本円、ユーロ、英国ポンドなどがある。

持合い(もちあい) 【Congestion】

横ばいの価格動向の部分を示す時に使われるテクニカル用語。

戻り (⇒ラリー【rally】)

相場が下落トレンドにある時に、価格が一時的、調整的に上がる局面。但し、「押し目」も「戻り」も結果論的に検証されるだけであり、相場のトレンドが完全に転換することもある。

模様眺め 【Wait and see】

相場の動向がはっきりしないために、売買が手控えられている状況。

ユアーズ 【Yours】(⇔マイン)

ディーラーなどが相手方に「売った」と伝えるときに使う言葉。

有効求人倍率 【Active Job Opening Ratio】

または 【Active Openings Ratio】

職業安定所(職安)に登録された有効求人数を有効求職者数で割った数値のこと。

有効需要 【Effective Demand】

貨幣的な購買力に裏づけされた実現可能な需要。商品の購入が可能な、顕在化した需要。

陽線(ようせん) 【Light Line】(⇔陰線)

ローソク足において始値よりも終値の方が高い線は陽線。白黒のチャートでは白抜きの線。カラーのチャートでは赤色のことが多い。

ヨーロッパ委員会 【European Committee】

欧州連合の執行機関。欧州委員会。政策、法(規則・指令等)案を閣僚理事会に提案、EU法規の適用を監督、理事会決定の執行を行う。委員長の他19の担当別委員からなる。各委員の下、事務局があり、事務執行を行う。「欧州委員会」とは、20名からなる委員会を指す場合(狭義)と、約2万人といわれる職員全体を指す場合(広義)とがある。

ヨーロッパ議会 【European Parliament

欧州連合EU)の主要機関。欧州議会EUの諸活動に対し、民主的なコントロールを行うことを目的とする諮問・共同決定機関。諮問的機関から出発し、次第に権限を強化。特定分野の立法における理事会との共同決定権、EU予算の承認権、新任欧州委員の承認権等を有する。

ヨーロッパ連合 【European Union】

欧州連合。1993年11月、それまでのEC加盟12ヶ国(ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、イギリス、ギリシャアイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ポルトガル、スペイン)により批准されたヨーロッパ連合条約(マーストリヒト条約)の発効によって発足。ヨーロッパの政治経済の統合を目指し、加盟国間の相互協力を強化することを目的として設立された超国家機構。1995年にオーストリアスウェーデンフィンランドが、2004年にはポーランドハンガリーチェコスロバキアスロベニアエストニアラトビアリトアニアキプロス、マルタが加盟し、現在の加盟国は25ヶ国。本部はベルギーのブリュッセル

呼値 【Nominal price quotation】

値動きの最小単位のこと。ドル円の場合、0.01円(1銭)。

寄付(よりつき) 【Opening】

取引において、最初に約定した価格。外国為替取引は取引所取引でないため、開始時間が特定されず、また相対取引のため、成立したレートが直ちに明らかにならないため「寄付」という概念はない。しかし、チャート等の作成のため、一定の時刻の気配値を始値(open)とすることが多い。東京市場では、ドル円等について日本銀行が午前9時の気配値をオフィシャルのオープンとしている。同様に1日の終値(close)は、ニューヨーク時間の午後5時の気配値をとり、last heard(最後に聞こえた(レート))ともいう。

弱材料(よわざいりょう) 【Bearish Factor】(⇔強材料)

相場が下がる原因となった要因。または相場が下がることになりそうな要因。

弱含み(よわぶくみ) 【Weak Tone】(⇔強含み)

相場が下がりそうな気配を見せている状態。

四本値 【Four Prices】

始値・高値・安値・終値の4つの値段のこと。ローソク足では1本のローソクに4つの値段が反映されている。日足であれば1本に1日の始値・高値・安値・終値が、月足であれば1本に1ヶ月の始値、高値、安値、終値が表示される。

ラリー 【Rally】

小さな上げ下げを伴ないながら上昇する価格の動き。

リーズ・アンド・ラグズ 【leads and lags】

為替相場の動向を予想して、為替売買の取引を早めたり(リーズ),遅らせたり(ラグズ)すること。

リーディング・インディケーター 【Leading Indicators】

景気先行指数.将来の経済動向を予測するために使われる統計。

リーブ・オーダー 【Leave Order】

指値・逆指値等のオーダーを、銀行等取引の相手方に預けること、あるいはそのオーダーのこと。

利食い 【Profit Take】

建て玉に対し、反対売買によって利益を確定することを総称して「利食い」という。利食い行為が市場全体で行われると、当然相場を反対方向に押しやる作用がある。

リフレーション 【Reflation】

景気循環の過程で,デフレーションを脱したがインフレーションに至らない状態。また、景気を回復させるために行われる通貨膨張政策、統制インフレーションのこと。

リミット・オーダー(指値注文) 【Limit Order】

市場の価格が指定した値段以下になった時点で買いたい、または指定した値段以上になった時点で売りたい時に、売買価格の条件を指定する注文。

流動性 【Liquidity】

市場が、大きな取引が行われても、価格が(ほとんど)動かない状況で、一般的に市場の大きさを示す。流動性が高ければ値段が動きにくく、低ければ市場が不安定になる。

流動性リスク 【Liquidity Risk】

通貨の流動性が乏しいために、取引が円滑に行えないというリスク。

量的緩和 【Quantitative Relaxation】

金利ではなく資金供給量をターゲットとする量的な金融緩和策。日銀が、市場に資金供給を徹底的に行い、市場の資金需給を大幅余剰にすることにより、金融緩和効果をもたらそうというもの。

ルーブル合意 【Louvre Accord】

1987年2月22日にパリのルーブル宮殿で開催された7ヶ国蔵相(米国は財務長官)・中央銀行総裁会議(G7)で、プラザ合意以降始まったドル安の行き過ぎを是正するために、通貨安定に向け協調介入を行うことを決めた合意。しかし、実際には、(ドル買い)協調介入が行われたにもかかわらず、さらにドル安が進んだ。

レジスタンスライン(抵抗線) 【Resistance Line】(⇔サポートライン)

テクニカル分析用語で。これ以上相場が上昇しないという認識をもちやすい価格帯。

レパトリエーション 【Repatriation】

資金の国内への還流。外貨建て資産を売り、さらに自国通貨に交換し、国内に送金すること。

レバレッジ 【Leverage】

レバレッジとは「てこの原理」の意味で、少額の資金で大きな金額の取引を行うことをいう。結果として、投資した資金に対する損益の比率が大きくなる。レバレッジが高くなるほどリスクが高くなるというのはよく勘違いしやすいが取引量が同様の場合、レバレッジが高いほど効率的な資金運用が出来るという見方も出来る。

レンジ 【Range】

証券、先物、又は商品オプションの通常一回の特定期間内に(通常1日の立会中)記録された一番高い値段と低い値段の間の格差。

連邦公開市場委員会FOMC:Federal Open Market Committee】

公開市場操作の方針を決定する。連邦準備制度理事会FRB)の議長以下理事7人とNY連銀総裁および地区連銀総裁の中から交代で選出される合計12人で構成されている議長は大統領の指名を受け、議会の承認を経て就任する。

連邦準備制度 【FRS:Federal Reserve System】

米国の中央銀行の制度。1913年に制定される。

連邦準備制度理事会FRB:Federal Reserve Board】

連邦準備制度(FRS)の運営機関で、議長以下理事7人で構成される。12の連邦準備銀行の業務を統轄し、公定歩合の変更などを行なう。

ローソク足 【Candle】

相場分析の罫線の代表的なもの。始値終値で形成される「実体」と、高値と安値で形成される「ヒゲ」から構成。ローソク足を基準とした代表的な分析法としては、酒田罫線や酒田五法、羽黒足などいくつもの分析方法が存在する。

ロールオーバー 【Rollover】

ポジションの繰越し・先延ばしのこと。本来、外国為替市場での決済は取引の2営業日後だが、外国為替証拠金取引では顧客が決済するまで自動的にロールオーバーが行われる。

ロシア危機 【Financial Crisis in Russia】

1998年8月17日のロシア政府による対外債務支払凍結(モラトリアム)、ルーブルの大幅な切り下げに端を発し、新興国、さらには先進国の金融市場を襲った混乱のこと。元々は外国投資家が超高金利ルーブル国債を大量に購入していたことが背景にあった。ロシアは、徴税不足、国際エネルギー価格の下落、アジアの金融危機のトリプルパンチを受け、金融・財政危機が深刻化、1998年7月に国際通貨基金IMF)・世界銀行などが226億ドルの融資を決定したが、8月には株価、債券、ルーブルのトリプル安に見舞われた。外貨準備高も、7月には135億ドルにまで低下しており、ルーブルを切り下げざるを得ない状況に追い込まれて8月17日を迎えた。ロシア危機の影響で、ロシア向けの巨額エクスポージャーを抱えていた米国のヘッジ・ファンド、LTCMの破綻が表面化した。

ロイター 【Reuters】

リアルタイム金融情報のベンダー。世界最大の国際通信社、情報サービスおよびソリューション提供企業。世界130カ国 197支局におよそ2,400人の記者・カメラマンを有し、従業員数は94カ国に約16,000人。1849年、ドイツ生まれの移民、ポール・ジュリアス・ロイターがアーヘン〜ブリュッセル間に伝書鳩を使った株価情報の通信を開始したのが始まり。

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