FX Technical Analyse

source from Sony Bank

1.RSI(Relative Strength Index)
RSIはオシレーター系(逆張り系)の代表的な指標です。RSIとは「相対力指数」とも呼ばれ、一定期間の値動き(値上がり+値下がり)のうち、値上がり幅の比率を計算したものです。RSIは相場の買われ過ぎ、売られ過ぎを示すテクニカル指標で、世界中で広く活用されています。RSIを表示するには、「サブチャート」で「RSI」を選択し、「表示する」にチェックします。チャートの画面が上下2つに分割され、「サブチャート」の領域にRSIが表示されます。

RSIのラインが上に来るほど、買いの方に過熱感が出ているといえますので、売りを考えるタイミングといえます。RSIが上に来るのは、値幅のうち値上がり幅がかなりの割合を占めているということなので、極端に上に来た場合は過熱感が出ていると判断するのです。また、下に来るほど、売られすぎの兆候が出ているといえますので、買いを考えるタイミングといえます。
RSIの一つの目安としては、0.7以上は売りを考えるタイミング、0.3以下は買いを考えるタイミングといえます。

オシレーター系の指標が有効な局面
RSIなどのオシレーター系の指標は、価格の行き過ぎを捉えるいわゆる逆張り的発想の指標です。従って、為替が比較的狭いレンジの中で言ったり来たりするような局面では有効といえます。逆に、価格が一方向に大きく動く(大きなトレンドとなる)ような局面では行き過ぎたと思った価格が戻ってこないため、うまくいかないケースが多くなります。

2.MACD(Moving Average Convergence and Divergence)

MACDはトレンド系(順張り系)の代表的な指標です。MACDとは、米国のシグナラート・コーポレーション社が考案したもので、移動平均・収束・拡散トレーディング手法とも呼ばれ、トレンドが転換したタイミングを捉えることを目的とします。
MACDを表示するには、「サブチャート」で「MACD」を選択し、「表示する」にチェックします。「サブチャート」の領域にMACDが表示されます。



サブチャートには2本の曲線が引かれます。赤がMACD、緑がSIG(シグナル:MACD移動平均)です。赤のラインが緑のラインを上に抜けたところを買いシグナル、逆に、赤のラインが緑のラインを下に抜けたところを売りシグナルとみなします。MACDは短期の平滑平均(移動平均のようなもの)と中期の平滑平均の差で、SIGはMACD移動平均のため、ちょうど短期の移動平均が中期の移動平均を上に抜くゴールデンクロスでトレンド転換を判断するのと考え方は同じです。

トレンド系の指標が有効な局面
MACDなどのトレンド系の指標は、価格のトレンドの転換点を捉えて、トレンドに乗っていくことを狙いとしています。従って、一つのトレンドが大きく長く続き、価格が一方向の大きく変動するような局面では有効といえます。
逆に、価格が小刻みに動いたり、狭いレンジでの推移となるような局面では、トレンドが転換したと思っても、また逆のトレンドに戻ってしまったりするため(ダマシと言ったりします)、裏目裏目に出ることがあります。


3.期間移動平均(moving average)
期間移動平均とは、価格の過去何日間かの平均値のことです。各時点での平均値を折れ線で結ぶため、移動平均線ともいいます。
期間移動平均を表示するには、「メインチャート」の「追加ライン」のところで「期間移動平均」を選択します。

チャートを見ると、円・米ドルのライン(黒線)の他に、赤、緑、水色のラインがありますが、これが移動平均線です。赤のラインは過去7日間の移動平均線、緑のラインは過去35日間の移動平均線、水色のラインは過去105日間の移動平均線です。

使い方-1 現在の価格と移動平均を比較する

移動平均は過去の価格の平均ですから、別の言い方をすると、過去の投資家が売買した平均の価格に近いといえます。従って、現在の価格が移動平均より上にある場合は、最近米ドルを買った投資家の多くに利益が出ている状態にあるといえます。米ドルを買ってその後円安になれば含み益となり気分がいいですから、米ドル買いが優勢(売りが劣勢)といえます。逆に円高になれば含み損が出ている状態で気分が悪いですから、買いが劣勢(売りが優勢)といえます。つまり、移動平均線と現在の価格の関係が、米ドルを買った(または売った)投資家の心理状態のバロメーターとなるわけです。
従って、買いを前提に考える場合は、現在の価格が移動平均線の上にある方が望ましいといえますが、移動平均線からあまりに乖離してしまうと、逆に反落するリスクも高くなるため注意が必要です。
使い方-2 短期の移動平均線と中期の移動平均線を比較する
価格の動きには流れ(トレンド)があると考えられていますが、そのトレンドを分析する際に移動平均を使います。

短期の移動平均線と中期の移動平均線を比較して、短期の方が中期よりも上にある状態は短期のトレンドが上向きにあると解釈できます。逆の場合は、トレンドが下向きということになります。


同様に中期の移動平均線が長期の移動平均線よりも上にある状態は中長期のトレンドが上向きにあると捉えます。
ここで注意が必要なのは、トレンドは循環的に変化するということです。上昇トレンドと判断してもそれがいつまで続くかを予想するのは至難の業です。
そこで、トレンドの変化の節目を捉えることがより重要になります。上記では、短期と中期の移動平均線を比較しましたが、この関係が逆転するタイミングがあります。例えば、短期の移動平均線が中期の移動平均線を下から上にクロスする場面です。このような状態はゴールデンクロス(逆の場合はデッドクロス)とも呼ばれ、トレンド転換のシグナルの一つとして知られています。